定年退職の心に残るメッセージ例文|贈る側・本人双方向け

定年退職の心に残るメッセージ例文|贈る側・本人双方向け

 

定年退職は、長年の功労に感謝し、新たな門出を祝う人生の大きな節目です。

しかし、その大切な場面で贈る、あるいは残す「メッセージ」に、頭を悩ませている方もいるのではないでしょうか。

  • 「お世話になった方へ、ありきたりな言葉ではなく、本当に心に残るメッセージを贈りたい…」
  • 「退職する自分が、お世話になった方々へ感謝を伝え、円満にキャリアを終えるための言葉や例文を知りたい…」

 

この記事は、そんなメッセージを「贈る側」と、退職される「ご本人側」、その双方の立場に立つすべての方に向けて書かれています。

ぜひ、あなたの状況に合った最高のメッセージや例文を見つけるためにお役立てください。

【贈る側】定年退職で心に残るメッセージ例文と作り方

定年退職をする方に向けた、送る側の社員が心に残る挨拶・メッセージの例文を考案している様子のサムネイル画像

お世話になった方への感謝の気持ち。どうすれば、その想いは相手の心に深く届くのでしょうか。

「良い言葉を知っている」だけでは、心に残るメッセージは作れません。

ここでは、定型文から一歩も二歩も進んだ「本当に響くメッセージ」を作成するための具体的な思考プロセスとテクニックを、豊富な例文と共にご紹介します。

  • 相手別|感謝が伝わるメッセージ
  • 女性へ贈る温かいメッセージ
  • 家族からの感謝のメッセージ
  • ユーモアを交える際の注意点
  • 名言を効果的に使うには
  • シンプルな一言メッセージ
  • 健康を気遣う気の利いた一言
  • 好印象な締めくくりの言葉
  • 心に残るメッセージの3つの要素

相手別|感謝が伝わるメッセージ

関係性によって、心に響くポイントは異なります。ここでは上司と同僚、それぞれの立場に合わせたアプローチと複数の例文をご紹介します。

【上司への例文】
上司は、あなたにとっての指導者であり、時には厳しい壁でもあったはずです。

その指導や厳しさが、今の自分をどう成長させてくれたのかを具体的に伝えることが、最高のはなむけになります。

(厳格ながらも尊敬できる上司へ)
〇〇部長、長きにわたり、時には厳しく、しかし常に深い愛情をもってご指導いただき、誠にありがとうございました。特に、私が担当した〇〇の案件でミスをしてしまった際、「同じ失敗を二度としないための方法を、自分の頭で考え抜け」と突き放されたこと、当時は正直辛かったですが、そのおかげで自分で考え抜く力が身につきました。今では、あの時のご指導がどれほど有難かったかを痛感しております。部長からいただいた教えを胸に、今後も精進して参ります。

(親身に支えてくれた上司へ)
〇〇さん、〇年間、本当にお世話になりました。私が仕事と家庭の両立に悩んでいた時、黙って話を聞き、「無理するなよ、チームで支えるから」と言ってくださったこと、一生忘れません。〇〇さんのような温かいリーダーがいたからこそ、私は今日まで仕事を続けてこられました。これからは、私が後輩たちにとっての〇〇さんのような存在になれるよう、努力してまいります。

【同僚への例文】
同僚は、共に戦った「戦友」です。苦楽を共にしたからこそ分かる、具体的なエピソードや共通の思い出を盛り込むことで、強い共感と感動が生まれます。

(苦労を共にした同僚へ)
〇〇さん、〇年間、本当にお疲れ様でした。深夜まで続いた〇〇プロジェクトの最終日、二人でヘトヘトになりながら食べたコンビニのカップ麺の味は、どんな豪華な食事よりも美味しかったですね。あなたという最高の戦友がいたから、どんな困難も乗り越えられました。心から感謝しています。

(切磋琢磨したライバルでもある同僚へ)
〇〇へ。同期入社以来、いつも君の背中を追いかけてきた。正直、何度もその才能に嫉妬したよ。でも、君という最高のライバルがいたからこそ、僕はここまで成長できた。これからは良き友として、また違う舞台で切磋琢琢しよう。今まで本当にありがとう。

女性へ贈る温かいメッセージ

性別で内容を分ける必要はありませんが、コンプライアンス意識が求められる現代において、誤解を生まない表現を選ぶことは非常に重要です。

容姿やプライベートに過度に踏み込むのではなく、その方のお人柄や仕事への貢献に焦点を当てた、誠実な言葉を選びましょう。

〇〇様の常に明るく、周囲を気遣うお人柄が、部署全体の雰囲気を和ませてくださいました。

家族からの感謝のメッセージ

職場の方とは違う、家族だからこそ伝えられる、率直な感謝と愛情があります。

照れくさいかもしれませんが、この機会に普段は言えない気持ちを言葉にしてみましょう。

お父さん、長年のお勤め、本当にお疲れ様でした。

私が子供の頃、仕事で疲れているはずなのに、運動会の前にはいつもキャッチボールの練習に付き合ってくれたこと、心から感謝しています。

寡黙な背中が教えてくれた、真面目に働くことの尊さを、今度は私が見せていく番だと思っています。

これからはお母さんと一緒に、第二の人生を思いっきり楽しんでくださいね。

ユーモアを交える際の注意点

親しい間柄であれば、ユーモアは場を和ませる素晴らしいスパイスになります。

しかし、一歩間違えるとただの失礼な人になってしまう諸刃の剣でもあります。

成功のコツは「愛のあるイジり」に徹することです。

  • 成功のコツ:
    • 相手の「おちゃめな一面」や「誰もが知る愛すべき口癖」などを取り上げる。
    • 必ず、そのユーモアの後に尊敬や感謝の言葉を添えて、「あなたのことが大好きだからこその冗談ですよ」というメッセージを明確に伝える。
  • 絶対NGなパターン:
    • 容姿、身体的な特徴、本人が気にしているであろう失敗談などをネタにすること。これはただの悪口であり、絶対に許されません。

〇〇部長の伝説の口癖「要するに、つまりだね」が、もう聞けなくなると思うと寂しいです!
いつもその一言で、複雑な問題もシンプルに整理していただきました。

これからは奥様に同じ話を100回して、呆れられないようお気をつけください(笑)。

その卓越した分析力とリーダーシップを、いつまでも尊敬しております。

名言を効果的に使うには

メッセージに深みを持たせたい時、先人の知恵や格言を引用するのも一つの手です。

しかし、格言選びは、あなたの「人柄」そのものを代弁する、諸刃の剣でもあります。

一つだけの正解はありません。ここでは、あなたが伝えたい価値観に合わせた3つのアプローチと例文をご紹介します。

ご自身のキャリアや人柄に最も近いものをお選びください。

ケースA:【謙虚・感謝】の人柄を伝えたいあなたへ

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」ということわざがあるように、自分の功績ではなく、周囲への感謝や謙虚な姿勢を大切にしてきたことを伝えます。

人間的な深みと温かさを感じさせ、誰からも好感を持たれるアプローチです。

(例文)
「『実るほど頭を垂れる稲穂かな』と申しますが、私がこの会社で何か少しでも成し遂げることができたとすれば、それは全て、未熟な私を支え、導いてくださった皆様のおかげです。皆様という豊かな土壌があったからこそ、私もささやかな実りを得ることができました。この感謝の気持ちは、生涯忘れることはありません。」

ケースB:【挑戦・革新】の精神を伝えたいあなたへ

「道なき道をいく」開拓者精神や、前例踏襲を嫌い、常に新しい挑戦を続けてきた姿勢を伝えます。

パイオニアとしてのあなたの功績を、未来を担う後輩たちへのエールとして昇華させるアプローチです。

(例文)
「私が仕事をする上で常に大切にしてきたのは、『前例がない。だからこそ、やる価値がある』という精神でした。〇〇プロジェクトの立ち上げの際も、多くの方に反対されましたが、この挑戦を信じ、共に歩んでくれた仲間がいたからこそ、今日の成果があります。どうか皆さんも、困難に見える道にこそ、未来があると信じて挑戦し続けてください。」

ケースC:【探求・継続】の姿勢を伝えたいあなたへ

「百尺竿頭に一歩を進む」という言葉のように、一つの道を極めるために、決して満足することなく努力を続けてきた職人や求道者のような姿勢を伝えます。

プロフェッショナルとしてのあなたの矜持と、仕事への深い愛情が伝わるアプローチです。

(例文)
「『百尺竿頭に一歩を進む』という言葉を胸に、私は〇〇という仕事一筋でやってまいりました。一つのことを続けるのは、時に孤独で、地味な作業の繰り返しです。しかし、その先にしか見えない景色があると信じて、今日まで歩んでこられました。この仕事の奥深さと素晴らしさを教えてくれた、この会社と皆様に心から感謝いたします。」

シンプルな一言メッセージ

寄せ書きなど、短い言葉で気持ちを伝えたい場合でも、少しだけ具体性を加えることで、ありきたりな印象から脱却できます。

  • 長年のご指導、ありがとうございました!〇〇部長の教えは私の宝です。
  • 〇〇さんと働けたこと、私の誇りです。あのプロジェクト、最高でした!
  • 今後のご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。またお会いできる日を楽しみにしております。

メッセージカードでの一工夫

メッセージカードは、手書きの文字そのものが温かい贈り物になります。

ただ書くだけでなく、以下のような小さな工夫で、さらに気持ちが伝わります。

  • ペンの色を変える: 全体を黒で書いた後、特に伝えたい感謝の言葉や相手の名前だけを青や緑など、少し落ち着いた色で書くと、その部分が際立ちます。
  • 小さなイラストやシール: 相手の趣味(ゴルフ、釣り、登山など)にちなんだ小さなイラストやシールを隅に添えるだけで、「あなたのことを想ってこれを選びました」というメッセージが伝わります。

メッセージカードと共に、感謝の気持ちとしてお菓子を渡すのも一般的です。

どこのお菓子が良いか、相場はいくらか、といった具体的な悩みについては、以下の記事で詳しく解説しています。

健康を気遣う気の利いた一言

メッセージの締めくくりに、相手の体を気遣う一言を添えると、より一層思いやりが伝わります。

定型文に少しだけパーソナルな要素を加えてみましょう。

  • くれぐれもご無理なさらないでください。たまには私達にも頼ってくださいね。
  • これからは、お体を第一にお過ごしください。〇〇さんが大好きな山の景色を、いつまでも楽しめるよう願っております。
  • 〇〇さんの健康と、実り多きこれからの日々を願っております。

好印象な締めくくりの言葉

メッセージ全体を引き締め、良い印象で終えるためのフレーズです。関係性に応じて選びましょう。

  • (フォーマル): 〇〇様の今後のご健勝と、輝かしい第二の人生を心よりお祈り申し上げます。
  • (少しカジュアル): またどこかでお会いできる日を、そして〇〇さんの武勇伝が聞ける日を楽しみにしております。
  • (シンプルに): 長い間、本当に、本当にありがとうございました。

心に残るメッセージの3つの要素

感動的なメッセージには共通する3つの要素があります。

これらは単なる構成要素ではなく、相手の感情を動かすための心理的なフックです。

このフレームワークを深く理解し、使いこなすことで、あなたのメッセージは劇的に変わります。

1. 具体的なエピソード(記憶の扉を開く鍵)

人の記憶は、抽象的な言葉(「感謝しています」)ではなく、具体的な情景や感情と結びついています。

あなただけが知るエピソードは、相手の脳裏に当時の光景を鮮やかに蘇らせ、「この人は自分のことを本当に理解してくれている」という強い信頼感を生み出します。

これは心理学でいう「エピソード記憶」へのアプローチであり、最も強力に感情を揺さぶる方法です。(引用元:公益社団法人 日本心理学会

どう見つけるか?(3つの軸)

ただ思い出すのではなく、以下の3つの軸で具体的な出来事を書き出してみてください。

  • 【感謝のエピソード】
    • 自分がミスした時に庇ってくれた
    • 仕事の相談に親身に乗ってくれた
    • プライベートな悩みを黙って聞いてくれたなど
  • 【尊敬のエピソード】
    • 困難な交渉を鮮やかにまとめた
    • 誰もが嫌がる仕事を率先して引き受けた
    • 部下の手柄を自分のことのように喜んでいたなど
  • 【学びのエピソード】
    • その人の何気ない一言で仕事への価値観が変わった
    • その人の仕事の進め方を真似て成長できたなど

2. 相手への尊敬の言葉(人格への深い敬意)

長年勤め上げた方にとって、自分の仕事人生がどう評価されているかは非常に気になる点です。

「仕事ができた」という評価も嬉しいですが、「あなたという人間を尊敬していた」というメッセージは、

その人の存在そのものを肯定する、より深く、温かい言葉になります。

どう表現するか?

相手の「行動」と、そこから感じ取った「人柄」を結びつけて表現するのがコツです。

「〇〇さんのように」と、自分がその人から受けた影響を具体的に示すと、より説得力が増します。

  • NG例:
    • 「仕事ができる方でした」
      →他人行儀で、上から目線に聞こえる危険性すらあります。
  • OK例:
    • 「どんなに困難な状況でも決して諦めない〇〇さんの姿勢は、私たちのチームにとっての道標でした。」
    • 「その背中から、プロフェッショナルとしての魂を学ばせていただきました。」

3. 未来を応援する言葉(未来への架け橋)

定年退職は一つの区切りですが、終わりではありません。

その先の「第二の人生」に目を向け、心からのエールを贈ることで、メッセージは過去を懐かしむだけでなく、未来への希望を照らす温かい光となります。

「これで関係は終わりではない」という、未来への繋がりを示唆する重要な役割も果たします。

どう表現するか?

ありきたりな表現から一歩踏み込み、相手の趣味などを具体的に盛り込むとオリジナリティが出ます。

  • NG例:
    • 「ゆっくり休んでください」
      → 人によっては「年寄り扱いされた」と感じる可能性もあります
    • 相手の今後の活動意欲が分からない場合は避けるのが無難です。
  • OK例:
    • 「これからは、大好きだとおっしゃっていたゴルフの腕を存分に磨いてください。」
    • 「〇〇さんのスコア報告を、皆で楽しみにしております。」

【本人向け】定年退職で心に残るメッセージ例文と挨拶

定年退職する際に、周りの型の心に残る挨拶、メッセージを伝えている様子のサムネイル画像

長年勤め上げた会社を去る日。それは、あなた自身の会社員人生を締め括る、非常に重要な瞬間です。

ここで発する言葉は、あなたの功績や感謝を伝えるだけでなく、あなたの未来の人間関係や心の平穏にも、あなたが思っている以上に深く繋がっていきます。

  • なぜ最後の挨拶があなたの未来を左右するのか
  • 退職後も「会いたい」と思われる言葉
  • 「さすが」と永遠に記憶される挨拶
  • 1分で完結!当たり障りのない一言
  • シーン別|3つの未来を叶えるスピーチと例文
  • 定年退職での心に残るメッセージ例文|あなたらしい言葉で

なぜ最後の挨拶があなたの未来を左右するのか

最後の挨拶は、単なる形式的なセレモニーではありません。

これは、この会社で紡いできた物語の一つの大きな章を締め括る、大切な結びの言葉であり、その印象が、あなたの未来をも左右するのです。

1. 心理学的根拠:記憶を支配する「親近効果」

人間の記憶はという物事の最後の印象に強く影響される性質(親近効果)を持つことが知られています。

(※ 引用元:鈴鹿医療科学大学

具体的には、以下のような効果があります。

  • 在職中の多少の失敗も、最後の素晴らしい挨拶でポジティブな記憶に上書きされやすい。
  • 逆に、最後の印象が悪いと、長年の功績さえも霞んでしまう危険性がある。

つまり、最後の挨拶は、この会社におけるあなたのキャリア全体の「最終評価」を決定づける力を持つのです。

2. 具体的な影響:未来の人間関係はどう変わるか

あなたの挨拶一つで、退職後の人間関係は大きく変わる可能性があります。

素晴らしい挨拶をした未来 挨拶を疎かにした未来
OB/OG会など 「ぜひ来てほしい」と真っ先に声がかかる 存在を忘れられ、呼ばれないことも…
元同僚との関係 気軽に相談されたり、飲みに誘われたりする 疎遠になり、連絡しづらい雰囲気に
会社からの評価 円満退職の素晴らしい前例として語られる 少し残念な辞め方だったと記憶される

このように、最後の挨拶は未来への大切な投資です。

ここでは、あなたが望む未来に繋がる「最後の言葉」を見つけるための、具体的なアプローチをご紹介します。

【温かい繋がりを大切にしたい方へ】
退職後も「会いたい」と思われる言葉

会社というコミュニティを離れることに、一抹の寂しさを感じる。

退職後も、これまで築いてきた人との繋がりを大切にしたい。

そう考えるあなたは、完璧な姿を見せるのではなく、むしろ人間的な魅力で人の心を掴むことが重要です。

心を掴むテクニック

  • 可愛げ」のある自己開示
    • 成功体験ではなく、クスッと笑えるような失敗談を語る。
    • 特に、若い人に助けられたエピソードは効果的。
    • 「完璧な上司」ではなく「隙のある一人の人間」として、相手との心理的な壁を取り払う。
  • 未来の再会を具体的に約束する
    • 「また会いましょう」という漠然とした言葉は避ける。
    • 「駅前の〇〇で飲んでるから、声をかけてくれ」のように、具体的な場所やシチュエーションを提示する。
    • これにより、再会の現実味が増し、「社交辞令ではないんだな」という誠意が伝わる。

(スピーチ例文)
「思い返せば、私の会社員人生、特に後半は皆さんにご迷惑をおかけしてばかりでした。最近も、〇〇の件で若い〇〇君に助けてもらってばかりで、一体どっちが上司か分からない、なんてこともありましたね(笑)。
本当に、こんな頼りない私を最後まで見捨てずに、仲間として接してくれて、心から感謝しています。皆さんと一緒に笑ったり、時には悩んだりしたこの〇〇部での日々が、私の最高の宝物です。
退職後は、おそらく駅前の『〇〇(居屋名など)』で昼間から一人で飲んでいると思いますので、もし見かけたら、ぜひ捕まえてやってください。

皆さんの今の頑張りや会社の近況を聞かせてもらうのが、私にとって何よりの楽しみなので。もちろん、その時の一杯くらいは、ささやかながら私に奢らせてください。もう会社の大事な経費を使わせるわけにはいきませんからね(笑)。

それから、もし仕事で誰にも言えないような愚痴や悩みが出てきたら…。もう社外の人間なので、何の利害関係もなく話だけは聞けますから、いつでも連絡してください。都合のいい“サンドバッグ”にでも使ってもらえたら、OBとして本望です(笑)。

皆さんとまた会える日を、心から楽しみにしています。
長い間、本当にありがとうございました!」

これらの長々とした文章を全て読む必要は無いですが、必要な文章を適時切り抜いてお使いいただくのが良いと思います。

【尊敬を集め、記憶に残りたい方へ】
「さすが」と永遠に記憶される挨拶

あなたは、自らの仕事に誇りを持ち、プロフェッショナルとしてキャリアを全うしました。

最後の瞬間まで、尊敬される存在として、美しく記憶されたい。その願いを叶えるには、「何を語るか」以上に「どう語るか」が重要です。

ここでは、自慢話と受け取られず、聞き手の心に静かで深い尊敬の念を芽生えさせるための、心理学に基づいた高度な話術をご紹介します。

心を掴むための心理的アプローチ

  1. 「リフレーミング」で視座の高さを示す
    • 誰にでも経験があるような「失敗談」や「困難」を取り上げ、
    • それを全く別の、より高次の視点から再定義(リフレーミング)します。
    • 「あれは失敗ではなく、〇〇を発見するための最高の実験だった」というように、
    • 物事の捉え方そのものを変革する視点を示すことで、
    • 聞き手はあなたの非凡な思考力と器の大きさを感じ取ります。
  2. 「フューチャー・ペーシング」で言葉を未来に刻む
    • ただ「応援している」と伝えるだけでは、言葉はすぐに忘れられます。
    • 皆さんが将来〇〇という壁にぶつかった時、今日の私のこの言葉を思い出してください」と、
    • 聞き手が未来の特定の状況であなたの言葉を思い出すように、心の中にアンカーを打ち込みます。
  3. 「自虐・いじられキャラ」で人間味を加える
    • 格の高い話をした直後に、それを自分で少し茶化すように「照れ隠し」の自虐を入れることで、
    • 話全体が「偉そうな説教」ではなく「愛すべき大先輩からのエール」として着地します。
    • このギャップが、人間的な魅力を最大限に高め、心からの尊敬に繋がります。

(上記テクニックを全て盛り込んだスピーチ例文)
「これが、皆さんと直接お話しできる最後の機会になりますので、一つだけ、私がこの会社で学んだ最も大切なことをお伝えさせてください。

あれは入社10年目、私がリーダーを務めた〇〇プロジェクトでのことです。私の判断ミスが原因で、プロジェクトは頓挫し、会社に大きな損害を与えました。自分のキャリアは終わった、と本気で思いました。

しかし、今振り返れば、あの絶望的な経験こそが、私の仕事人生における最大の財産でした。なぜなら、あの時、私は初めて『正しい失敗』の仕方を知ったからです。私たちは体裁を取り繕うことなく、正直にお客様に頭を下げ、そしてチーム一丸となってゼロから信頼回復に努めました。結果として、私たちは当初の計画以上の、強固な信頼関係を勝ち取ることができたのです。

仕事とは、計画通りに事を運ぶスマートさではありません。予期せぬ事態に陥った時、誠実さという一点から逃げずに、いかにそこから這い上がれるか。その泥臭さこそが、本当の強さなのだと、あの経験が教えてくれました。

皆さんもこれから、理不尽な壁や、正解のない問いに必ず直面するでしょう。その時、どうか今日のこの話を少しだけ思い出してください。スマートな成功よりも、泥臭く、誠実な『正しい失敗』を恐れないでください。それこそが、皆さんを、そしてこの会社を、もっと強く、もっと大きく成長させてくれるはずです。

私がこの会社で見てきた景色も素晴らしいものでしたが、皆さんの力をもってすれば、きっと私などが見たこともない、もっと素晴らしい景色が見られるはずです。その未来を、これからは皆さんが創っていくのだと思うと、楽しみでなりません。外から、皆さんの大成功を、最高のファンとして心から応援しています。

…なんて、少し格好つけすぎましたかね。まあ、家に帰ればただの“粗 ゴミ”予備軍なので、今日くらいは格好つけさせてください(笑)。

長い間、本当に、ありがとうございました。」

この文章も長すぎるため、必要な部分のみを適時切り抜いてお使いいただくのが良いと思います。

【手短に・無難に済ませたい方へ】
1分で完結!当たり障りのない一言

大げさな挨拶は苦手だ。人前で話すのは得意ではない。

とにかく、社会人としての務めとして、失礼なく、手短にその場を締め括りたい。

そう考えるあなたに必要なのは、感謝・謙遜・未来への祈りを簡潔にまとめた、誰からも反感を買わない「黄金律」とも言える万能なフレーズです。

これを覚えておけば、どんな場面でも間違いありません。

心を掴むテクニック

  • 謙遜の言葉を必ず入れる
    • 「至らない点も多々あったかと存じますが」
    • という一文は、あなたの謙虚な人柄を示し、聞き手に安心感を与える。
    • これが、当たり障りのない挨拶を、ただの形式的なものではなく、心のこもったものに感じさせる重要なスパイスになる。
  • 主語を大きくする
    • 感謝の対象を特定の個人ではなく「皆様」とすることで、具体例を省略しつつ、全員への配慮を示すことができる。

(そのまま使える万能スピーチ例文)
「皆様、本日はお忙しい中、私のためにこのような場を設けていただき、誠にありがとうございます。また、〇〇様より心温まるお言葉を賜り、重ねて御礼申し上げます。
在職中は、至らない点も多々あったかと存じますが、皆様の温かいご支援、ご指導のおかげで、本日まで大過なく勤め上げることができました。心より感謝申し上げます。
明日より皆様と会えなくなると思うと、寂しい気持ちでいっぱいですが、ここで得た経験と皆様との思い出を胸に、これからの人生を歩んでいきたいと存じます。
末筆ではございますが、〇〇社(会社名)の益々のご発展と、皆様の今後のご健勝を心よりお祈りいたしまして、退職の挨拶とさせていただきます。
長い間、本当にありがとうございました。」

シーン別|3つの未来を叶えるスピーチと例文

送別会や朝礼など、具体的なシーン別に、これまで紹介した3つの価値観(繋がり・尊敬・効率)に基づいた例文の冒頭部分をご紹介します。

TPOに合わせて使い分けてください。

【送別会での謝辞】

  • 繋がり重視版:
    • 「いただいたこの美しい花束は、まるで皆さんとの色とりどりの思い出が形になったようです。」
    • 「一本一本に、〇〇さんとの思い出、△△さんとの記憶が詰まっているように感じます。」
    • 「本当にありがとうございました…」
  • 尊敬重視版:
    • 「歴史あるこの会社の歯車の一つとして、〇〇という仕事に貢献できたことを、生涯の誇りに思います。」
    • 「この誇りを胸に、次のステージへと進むことができます…」
  • 効率重視版:
    • 「本日はお忙しい中、私のためにご参集いただき、身に余る光栄です。」
    • 「皆様からの温かいお言葉、深く胸に刻ませていただきます…」

【最終出社日の朝礼などでの一言】

  • 繋がり重視版:
    • 「本日が最終出社日となりました。」
    • 「朝のこの時間、皆さんの顔を見ながら話すのも最後かと思うと、寂しい気持ちでいっぱいです。」
    • 「特に〇〇部の皆さんには…」
  • 尊敬重視版:
    • 「本日をもって、〇〇社での職務を終えることになりました。」
    • 「この会社で学んだプロフェッショナルとしての心得を、若い皆さんにも少しでも伝えられていれば幸いです…」
  • 効率重視版:
    • 「皆様、おはようございます。」
    • 「私事で恐縮ですが、本日が最終出社日となりました。在職中は大変お世話になりました。」
    • 「最終日、しっかりと引き継ぎを完了させますので、どうぞよろしくお願いいたします…」

【LINEグループ退会時の一言】直接の挨拶だけでなく、今や職場のLINEグループからいつ、どのように退会するかも大きな悩みの一つです。

挨拶なしで抜けても良いのか、タイミングはいつが良いのか、といった具体的な悩みについては、以下の記事で詳しく解説しています。

定年退職で心に残るメッセージ例文|あなたらしい言葉で

ここまで、メッセージを「贈る側」と「ご本人側」、そして多様な価値観に合わせた言葉の選び方をご紹介してきました。

多くのテクニックや例文を提示してきましたが、定年退職という大きな節目において最も大切なのは、

うまい言葉を探すこと以上に、あなたの心からの想いを、あなた自身の言葉で伝えることです。

不器用でも、少し言葉に詰まったとしても構いません。あなたの誠実な気持ちは、必ず相手の心に届きます。

Tags:

Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です